落ち葉や桜の花ガラなんかで家の前の側溝が詰まりつつあり、短パンTシャツ麦わら帽子というイカしたコーディネートでスコップをふるっておりました。
なにかもぞもぞ動いたので 「ミミズだな、しめしめ、腐葉土の山に放り込んでやる」 と思って手を伸ばしたら、カニでした。
カニでした。3匹もいました。
夜や雨の日に川から離れてうろつくとは聞いていたが、GoogleMapによると最短で500mくらいあるし、高低差的にも結構なもん。ほんとよくこんな山の上まで登ってきたね。
側溝の蓋の下は日光も遮られてひんやり、そんで出来つつあった腐葉土から水分もミミズなどのご飯も得られたし、意外と暮らせたんでしょうね。
でもきれいになった側溝では早晩干からびちゃうだろうし、川まで連れて行くことにしましたよ。
なにより君ら、「サワガニ」の名が廃るぞ…。
大人の足で徒歩6分、一級河川とは名ばかりな気がするしょぼい川で、下に降りられる場所がなかったので橋の上からパージしました。
ここまで僕は、短パンTシャツ麦わら帽子というイカしたコーディネートに、カニを入れたバケツを持って住宅街をウロウロしてたわけです。その間、妻は働いていたわけです。
欄干で3匹の記念写真を撮ろうとしたら、歴戦の空挺部隊のように淀みなく次々身を投げました。やれやれ、せっかちな野郎どもだ。
着水成功したもよう。ここにいますね。
さっそく上陸成功して甲羅干しを始めました。
大きくなれよ。
彼らが子々孫々繁栄すること、そのためにも近所のこの川がきれいであり続けること、そしていずれお礼に砂金を持ってくることを願うばかりです。