築40年、ボロッボロの中古戸建を買いました。
しかもよくわからない間取りです。
念願の、なにやってもいい家を手にいれた
住空間好き、収納好き、DIY好きの僕が。
「なにやってもいい家を、好きなようにいじり倒す」。僕のような人間にとってはまさに夢です。
幼いころから間取りを見たりインテリアや収納を考えるのも好きで、理想の家をスケッチしたり、部屋の模様替えを頻繁にしたり。父の影響で日曜大工も好きで、いろいろな本や雑誌を見てはこうしたいああしたいと思っていました。とにかく自由に家をいじりたかったんです。
ところが住んでた家といえば実家は団地5階。一人暮らしはアパートの2階で、結婚後もエレベーターなしの古いマンション4階。賃貸DIYもここ数年で市民権を得た感があるけど、大量の木材を担いで階段を上ったり、現状復帰しないといけない縛りの中で収納をあれこれ作ったりと、当時はたから見れば狂気としか言えなかったんじゃなかろうか。
そしてついに、子どもが生まれるタイミングで中古の戸建てを買ったのです。ボロッボロの。
もうどうにでも好き放題いじれるし、欲しかった作業部屋・ガレージのある暮らしができる。こんな嬉しいことあるか。
内覧時の写真。安いだけにボロボロだった
本来ならば取り壊すところを、不動産屋さんが何かしらの可能性を感じたらしく、古家付土地という形で売りに出ていました。
物件チェックは外観だけが1回、そのあと内覧を2回。見れるところは天井裏も収納の中も床下も全部覗いて。写真を見返すと本当にヒドい様で、よく買うことに決めたなと思う。
こんな家でした。
築30〜40年くらいの物件でよく見る、当時流行ったらしい木目調の壁。光を反射しないので玄関はとても暗い。和室の畳なんか、ちょっと腐っている。
どんなに掃除しても使う気になれないキッチン。油断すると転げ落ちそうな角度の階段。足元も暗い。和室は南側なのにこのうす暗さ。
妙に明るいレトロな柄の床が逆に怖い。そして2階にもなぜか玄関ドア。そこから出ると謎の温室。んん? 2階の間取りはとても不思議なものでした。建物北側から温室までつながる外階段は鉄骨がサビサビのグラグラ。
こんな状態だったけど、素敵な家にできる予感というか確信めいたものがあって。「あなたにはでっかいおもちゃが必要なのね」っていう妻の言葉で、買っちゃったんだよね。
ありがとう、妻。
後日、「えっこれ住めんの、って思ってた」って白状したけど。
謎の間取りだ7LDKK
元の間取りです。全体的に部屋が4畳〜6畳の細切れで数が多く、なんと7LDKK。
2階の北側3部屋は下宿に使われてたらしく、外階段から回り込める温室が玄関ポーチ兼洗濯機置場。トイレと共用のミニキッチンも付いています。
延べ床面積140平米ほどのここに当面3人家族で住もうというのだからなかなか贅沢ですが、人を招くのが好きなのでリビングを広くとりたいし、子どもが走り回れる環境にしたい。なにより室内で気兼ねなく作業できる工作室がほしい。
この物件は古い住宅街にあり、敷地が広め&隣家との間隔も広め。電動工具の音にそうそう神経質にならなくても大丈夫そうで、そのあたりも購入の決め手だったのでした。
DIYリノベの流れ
1階のリビングダイニングのビフォーアフターです。
リノベーションにあたり、絶対に叶えたいのが、ぶち抜きの広い空間でした。
軽量鉄骨造りなので柱や壁を相当抜くことができたのですが、そのあたりの判断も含めて安心してぶち抜けたのは工務店にやってもらったから。
いくらDIY趣味歴が長い、建築の知識が多少あるといってもしょせん素人です。構造計算とかはお手上げなので、プロにしっかり見てもらい肝心なところはやってもらい、細かい間仕切りや仕上げを自分の手で、というのが自分にとっての「DIYリノベーションの理想的な流れ」でした。
しかるにそれに沿って綿密な計画を立てるべきなんだけど、なにぶん細かいところまで考え抜くのが苦手なタイプなので、大まかな流れだけ考えてあとは行き当たりばったりなリノベ進行となりました。
2024年現在で住み始めて8年半。基本的に満足度の高い家だけど後悔したこともそこそこあるので、そんなことも追々紹介していければと思います。