ちょっとかっこいい建築に付きものの、正方形の本棚。僕なりに作ってみたので要点を書いておきます。ちなみに雑誌やA4書類が立てられる33cm角で、奥行きは30cmです。
材料の板は18~24ミリ厚で
今回はラーチ合板(=針葉樹合板)を使いました。板厚は24mm。薄すぎると強度も不安だしあんまりかっこよくない。18ミリならシュッとした仕上がりに、24ミリもあると武骨なのができます。
板厚は意外と家具の印象を左右します。
このラーチ合板の24ミリ厚はホームセンターで「ネダレス」というストレートな名前で売られていたりします。根太(ねだ=床の支えの角材)なしに床を貼れる(=それだけ頑丈)な合板でして、1枚3~4,000円くらい。最近(2021~2022年あたり)はウッドショックの影響で高い。
写真のとおり、ラーチ合板は木目がしっかり出ていて味のある面がまえなのが特徴。あと厚みと頑丈さのわりに安い。しかし重い。加工は大変。表面がガサガサなのでペーパー掛けが必須。
表面処理にはサンダーが必須です。
加工はホームセンターでやってしまおう。
これは買い物のときのカット依頼メモ。頑丈すぎる合板なので自前でカットは正直しんどいのです。ホームセンターでやってもらうのがおすすめ。
棚の奥行きは30cmにするので300mmで縦に3分割、ノコ刃の厚み約3mmを考えるとこれが限界の寸法です。棚の1マスの縦横は33cmにします。雑誌を立てられるサイズを基準にしています。
この合板を3枚と、あとは45mmくらいのビスと6mmのダボ、材料としてはそんなところです。トータル1万円ちょっとといったところ。
構造と組み立て方
左の組み方を採用しました。
右もありでしょうけど、棚になる部分(青)を支えるものがビスまたはダボだけになるので、それよりは棚板の支えが多い左のほうが、構造的に強いな、と。
基準になる側板を先に壁にビスで固定。ここできちんと垂直を出しておかないと死にます。僕は階段の柱の横に本棚を作るので、そのまま柱にビス止めしちゃいました。
そこからカット済みの板を使って330mmづつあけて支柱となる板を立てていきます。ダボとビスを併用しました。
僕は床から直に立ち上げていってますが、棚板と同じものを一枚敷いて、そこから作っていくのもアリ。
十字部分(棚板と支柱になる板の接合)はこんな感じに組み立てます。
- 支えの板の上に棚板を置いて、6mmのダボ穴を開ける。
- そこからビスを打って下の支えを固定。
- ダボ穴にダボを入れる。
- 上の支え板を差し込む。
このときにダボマーカーは必須。ドリルがずれたりでなかなか寸法通りに穴あけがうまくいくことはないし、ダボは穴が1mmずれてもうまく嵌らないです。
下側の穴を開けたらダボ穴マーカーを嵌め、そこに支柱の板を当ててマーキングし、穴を開けるのが確実。つまり毎度現物あわせってことですね。
木口(木の切断面)はドリルが滑りやすいので、よく切れるドリル刃がおすすめです。↓はキレが良すぎて穴あけが気持ちよくなるレベルのドリル刃。
あとはひたすら繰り返すと完成します。
組み立て中に、クランプがいくつかあると大変便利です。
僕は側板と棚板の接合部分もダボにして、要所には内側からビス止め、と徹底的に表面にビスが出ないようにしました。
面倒だったり気にならないなら外側からビス打っちゃうと早いでしょうね。
または、隠しちゃうというのも。
あと、使った材料的にめっちゃ重い棚なので、最終的には壁の中の木部に確実にビス止めを。本が入った状態で倒れてきたらたぶん死ぬ。
必要な工具類
こんな工具を使いました。
上で紹介したビットはインパクトドライバーにつけられるので、インパクト一つあれば穴あけも含めて全て作業できます。
表面仕上げをどこまでやるかは好みでしょうけど、本来下地に使う(=表面に出ない)材料なのでかなりガッサガサ。並べる本のためにも自身や家族のためにもしっかりヤスリがけしたいところです。
手作業だと死ぬのでサンダーは必須かなぁ…。
上の工具は僕の使っているもので、同カテゴリーの工具内ではかなり安い部類。ダボマーカー等全て揃えても2万円はかからないはず。
よって材料と工具全部揃えても3万円しないくらいですね。同サイズの棚を買うよりはお金かからないし比較にならないくらい頑丈。根気と時間はちょっと必要ですが、ぜひ作ってみてください。
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工具について
最初の垂直決めにあると便利。なくてもいいけど。
これはマジで、格が違う。値段もそんなにしない。