建築雑誌の記事の中に「現しにした梁は床材ワックスで仕上げ。」という一文を見つけ、目から鱗が落ちたのがもう3年前くらい。
「床用」と銘打ってあるけど、なるほどほかに使ってはいけない道理はない。正直その雑誌の中で一番感服した発想だったかもしれません。
以来それに習って仕上げの表面処理に床用ワックスを多用しています。
おなじみのリンレイオール 床用樹脂ワックス。素晴らしい保護剤です。
なにがいいって、まず安い。
500ml入りが500円しないくらい、1000ml入りで800円かそこら。ホームセンターとかドラッグストアの特売を狙ったらもっと安いかもしれない。ちなみに500mlで30畳分塗れる。
なので、ケチケチせずにじゃぶじゃぶ使えます。ボロ布に直接出してもいいけど、なんならバケツに液を入れてボロ布突っ込んで絞って使うとより早い。
大物のワックスがけもあっという間に終わります。さすがは面積のでかい床用。
余計な色がつかない、ムラもできない。
この床用ワックスは無色透明で木の色そのままになるから好きです。無色透明なので、塗りムラもできません。なにも考えずに使えるのです。
使う材が安い針葉樹系ばかりなもので、ワトコオイルとかブライワックスはあんまり使いたくありません。ウォルナット”風”やエボニー”風”の色をつけるのがどうにも好きじゃないから。濃い色をつけたいなら素直にニスかペンキ使うわい。
日焼け・変色・退色に強い。
日光にさらされる床用なだけあって、紫外線による退色とか日焼けでの変色にもしっかり対抗してくれる。
これはSPF材(ツーバイフォー系の材)をリンレイオールで処理したキッチンの棚です。作ってから1年経過。
上段右に置いた木っ端は同じ材の未処理のもの。
日焼けや変色、退色がないことがわかると思います。
乾燥が早い。
本品裏面の使用方法欄に書いてあります。
「④完全に乾かします(約30分)。」と。 あまりにも早い。
ついでに「*ツヤ出しのためのカラ拭きはいりません。」とある。どこまで楽させてくれるんだ。
水性で嫌な臭いがしないし後処理も楽。
シンナー、ラッカーのような刺激臭はなく、手も雑巾も水洗いでOK。これは地味にありがたいものです。
というわけで、気になる人はぜひ一度使ってみるといいのではないでしょうか。
本品には「耐久6ヶ月」とありますが、日々歩行する床ではないなら1年2年は余裕です。それ以上は塗ったものがないので断言できませんが、まぁよほど直射日光とかを浴びせてなければそのままで全然OKではなかろうか。
注意(免責)
ここまで書いといてなんですが、本品の注意書きに「家具や建具には使わないで」と記載があります。なぜか。リンレイ公式サイトによると
樹脂ワックスは床用です。家具や建具に使用すると汚れやはがれが起きたときに対応できるクリーナーがないため使用できません。
こういうことらしい。
いちおうスクショも載せとくか。
高い家具とか修理にお金のかかる建具に使ってダメになっても知らんよ、ってことですね。僕は安い材で作った自作の家具なのでガンガン使います。もし使ってみっか!って人がいたら、自己責任でおねがいしますよ。