コミックス用の本棚を作りましたので紹介。奥行きが15センチと浅いので、廊下においても邪魔じゃないのが良いのです。
構造について
別件で「正方形の本棚」を作ったときの余材を使う=余計な材料を買わないっていう個人的な縛りがあったものの、それを置いても薄型だけに倒れやすいので高さを抑えるっていうのは考えにいれました。そしてその分横長にして収蔵量を増やす。
低い分、棚の上にフィギュアとか置いてもいいと思います。
横幅は一般的な合板の長さの182cm以内にしました。最終的にできたのは180cm幅で、1段21cmの3段。1マスに約50冊入って合計300冊収蔵可。横長なので、棚板の真ん中に支柱となる縦板(ピンク)を入れています。
ハカマをつける
ハカマ(台輪とも)つーのは、底上げを兼ねた補強材です。一番下の棚板(=地板)の下にロの字やハシゴ状にくっつけることで本棚がねじれに強くなり、また埃よけにもなる。
今回は他の棚板と同じ24ミリ厚の板が足りなかったので、12mm厚の合板を正面側だけ2枚重ねることで木口を24mm厚にして、見た目を合わせてました。
本来ならハカマは同じ厚みの板でも角材でもなんでも構わないんです。
背板は省略。
どうせ壁際に置くし、分厚い材で頑丈にできてるので背板は省略。薄い板や柔い材の場合は背板をつけると左右にグラつくのを防止できます。
組み立て方
十字になる部分があるのがこの本棚の特長。棚板と支柱になる板が合わさる十字部分は、こんな感じに組み立てます。
- 支えの板の上に棚板を置いて、8mmのダボ穴を開ける。
- そこからビスを打って下の支えを固定。
- ダボ穴にダボを入れる。
- 上の支え板を差し込む。
このときにダボマーカーは必須。ドリルがずれたりでなかなか寸法通りに穴あけがうまくいくことはないし、ダボは穴が1mmずれてもうまく嵌らないので。
下側の穴を開けたらダボ穴マーカーを嵌め、そこに支柱の板を当ててマーキングし、穴を開けるのが確実。つまり毎度現物あわせってことですね。
壁一面のマンガ本棚
同じ十字構造を使うと、こういう壁一面の本棚も作れます。
材料は同じラーチ合板を使って、幅3.4m、高さ2.2mの大作。薄型なのでそのままでは100%倒れる。壁にビス止めできる環境以外ではやめましょう。
この規模になると、ディアウォールなどの突っ張り式はお勧めできません
おすすめの材料
左から、ラーチ合板・ラワンランバーコア・シナランバーコア。この辺りがホームセンターで入手しやすく、使いやすく、僕もよく使う材料です。
作例で僕が使ってたのは、ラーチ合板(=針葉樹合板)の24mm厚のもの。ホームセンターでは「ネダレス合板」という名前で売られています(店によるかもしれない)。木目が派手でなかなか絵になることと、とにかく頑丈かつ安いのが好きでよく使っているのです。
欠点は2つ。
- 表面がかなりガサガサ
→もともと建築の床下地用(=表に出ない材料)なので。やすり掛けが必須ですが、手作業だとかなり大変です。サンダーを買うか、作業スペースとレンタル工具があるホームセンターで板の処理まで済ませるとよいと思います。 - めちゃ重い
→ネダレスの「ネダ(=根太)」というのは、住宅の床板を支える角材のこと。根太が「レス」、つまり支えの角材が要らないくらいに頑丈な合板。よって、非常に重いです。加工も電動工具必須。本を含めて相当な重さになるので設置個所に要注意です。
やりやすいのは「ラワンランバーコア」という合板の18mm厚。
ホームセンターで2,500円〜3,000円程度で売っています。丈夫な割に軽く、扱いやすい。
気をつけたいのは、木口(こぐち)から表面の材がめくれやすいこと。木口テープを貼るか、ペンキ等での塗装を前提とすると良いと思います。また、ビスがそんなに強くは効かないので、ボンドでの接着を併用してください。
予算に余裕があるなら「シナランバーコア」という材を使うと、より綺麗なものが作れます。
表面がラワン材でなくてシナ材という滑らかなやつになるのです。+2,000円くらい。僕には高値の花。
または「パイン集成材」。
テーブルや棚の材料として、ホームセンターならほぼ確実に置いているもの。頑丈だけど切削加工はしやすく、表面も滑らか。ただしこれも重量はかなりのものです。
おすすめの板厚は18~24ミリ
12mmだとちょっと強度不足だし、何より横からのビス打ちが難しいです。割れます。15mm厚ならいけるかもしれませんが、18mm厚とそんなに値段は変わらない。ランバーコア材なら400円差くらいでしょうか。なのでぜひ18mm厚をつかってください。
作り方の参考に。より詳しい手順
より詳しい作り方は下の記事を参照してください。
ちょっとサイズが違うものだけど、基本の棚の作り方をかなり細かく書いてます。
こんなのもおすすめ。スクエアタイプの棚。
本棚ついでに、おすすめマンガをご紹介しときますー。
マンガ好きの僕がなんどもなんども読み返しちゃう名作・迷作・怪作をお届け。