ミシンの不調の箇所(はずみ車が重い)のを直した矢先、また不調になってしまいました。
今度の症状は、数針縫い進めたところで糸が絡まり、動かなくなってしまうというもの。
こんなふうに絡まってしまいます。
糸を変え針を変え、なんども試しましたが状況は変わらず。偶然ではなく、明らかになんらか原因があっての故障のようです。
結論から言うと、前回の修理の際のミスでしたが。
まずは観察してみる
事象がボビン釜の方で起こるので、ひとまず観察するためにカバープレート(針板というらしい)を外します。
何がどう絡まるのかわかりやすくするために、上糸と下糸を違う色にしました。
そんで通常通りセッティングして、はずみ車を手動でグルグル回します。
矢印の箇所で上糸が毎度引っかかるのが気になります。
何度も絡まりながら回した結果、どうやら事象がつかめました。
ボビン釜の爪は本来針穴のところでのみ上糸を掬うはずなんだけど、引っかかって出過ぎた上糸を、この爪が再度引っ掛けちゃう。結果絡まる。そんな感じ。
下糸はいたって問題なし。
ボビン釜の傷が原因でひっかかる?
同じような症状をググったところ、ボビン釜に傷があると糸が引っかかるらしい。
なので外して見てみましたが、ツヤッツヤ。指で触っても引っかかる感じはない。
いちおう件の箇所を800番でペーパーがけもしてみました。
しかし改善せず。これは関係無いようでした。
再度観察して、どうやら原因がわかった。
状況が変わらず、そもそも正しい挙動もわからず。うーんと唸りながら再度グルグル手回ししてみて・・・
- 爪に掬われた上糸がボビン釜を一周する動きは(恐らく)本来のもの。
- 上糸が引っかかる箇所も、異常ではない(内釜とその回り止めが当たる箇所で、一時的に隙間がなくなるので)。そこで糸が出過ぎているわけではない。
- しかしながら回転の後半で長さが余り気味になるのは、上糸を引っ張る力が弱いor引っ張るのが遅い?
というところまでたどり着きました。
で、なんで上糸が引っ張られないか。
これはどうも、釜の回転に対して天秤が上がってくるのが、遅い。
前回の分解清掃時のミスだった!
はい、前回の修理時↑のミスでした。
はずみ車回りの分解清掃の際、ギアにかかるゴムベルトを一度外したのですが、それが「針を上下させるギア」と「ボビン釜を回すギア」を連動させるものでした。
で、清掃後にゴムベルトを掛け直すとき、ギアの歯1つ分かをずらしてしまっていたようなのです。
結果、針の上下とボビン釜の回転のタイミングが合わなくなり。それによって起きた事象でした。
なんとなくタイミング合わせ
つまりは正しい位置でゴムベルトを掛け直せばよいわけで。
さっそく調整しようとひとしきりギヤとか観察したんですが、特に位置合わせのマーキングなどは無いようでした。
なので、動きを見つつなんとなくで位置合せ。
現状は針が下りきったところでボビン釜の爪が上糸をさらっていく感じだったのですが、これだと後半で天秤が上がるのが遅れる。よって針が上がっていくときに上糸が持っていかれるようなタイミングにしました。
調整の結果、どうやら正解を出せたようで、無事に直りましたよ。修理代とか出費にならなくて本当によかった…。
前回今回とこのミシンにはだいぶ苦戦させられましたが、悔しいことに手をかけた分愛着は増しました。僕かこいつか、どっちかが死ぬまで使い倒してやろうと思います。
後日談:ベルト交換しました。
またしても不調になり、再度分解して調べたら、またギアにベルトの屑が詰まっていました。それで空回りしてるような感じ。
さすがにベルトも経年劣化でダメだなと思い、品番から同じものを探してみました。ちなみにこちら。
Amazonで売ってた。
交換したところ、信じられないくらいキビキビ動くようになりました。2,000円近くするのでちょっとためらうけど、交換おすすめです。
機種によってベルトが違うかもなので、ベルト幅や歯数・長さなど確認してから買ってくださいね。