ここ数年でセルフリノベやDIYをする人が増えてきましたが、使うツールがインパクトドライバー止まりな人が多いので、もったいないと常々思っています。
もちろんビス打ちはほとんどの場面に対応でき、インパクトはそのための最強のツールです。しかし板を貼ったり小物入れなどを作る際に、ビスの頭が目立ってしまうのが難点。
一段上を行く仕上がりと、後述しますが作業時間の劇的短縮のために、フィニッシャ―=フィニッシュネイラーがおすすめです。
これからDIY界で来る道具No.1だと思う。
フィニッシュネイラーとはなにか
「フィニッシュネイル」という極細の釘を、高圧エアーで打ち込む道具です。
釘の頭が極小なので打った跡がぜんぜん目立たず、仕上げに適しているのです。ゆえに「フィニッシュ」の名がつきます。
これがその”釘”です。ホチキスの針のようにいくつもの釘がくっついています。
特長1・釘頭が目立たない
指先がそれぞれ打ったところですが、極細の上に、木の色に塗ってあるため、よほど近寄らないと見えないくらい。
ビスだと割れが心配になる9ミリ厚の合板も、なんの心配もなく接合できます。小物入れを作るのもラックラク。
特長2・意外に強力な接合力
こんなに細い釘なのに、驚くほど強力に接合されます。本職の大工さんが内装の仕上げに使ってるんだから当然ですね。
廊下にベビーゲートをはめ込むレールもフィニッシャーで留めましたが、大人がゆすってもぜんぜん平気。
ただしこれは壁の下地が合板だからです。石膏ボードの場合は釘の保持力がないのでこの強度は出ません。またフローリング貼りも、やはり普通の釘かビスがおススメです。踏圧とかでだんだん緩んでくるので。
作業効率が圧倒的
インパクトドライバーがあればビス打ちもかなり効率的にできるとはいえ、1本1秒でできるわけではないですよね。
- 箱からビスを出す
- 打ちたい場所に当てて片手で保持
- インパクトで打ち込む
どうやっても3アクション。場合によっては下穴を開けたりしないといけない。
そこへいくとフィニッシャーは非常に楽チンで、先端を対象に押し当てて、トリガーを引くだけの1アクション。しかも連続して打つ場合は、射出口を押し当てるだけで打てるモードにも切り替えられます。これで1秒に2本はいけます。壁にコンパネを貼るのなんかもあっという間ですよ。
デメリットは導入の金額が高いこと
エアーコンプレッサーも必要でして、フィニッシャーが1万円強、コンプレッサーはピンキリですが2万円前後と安い買い物ではないです。
が、上述の通り作業時間の短縮っぷりは相当なもの。がっつりセルフリノベをしたいけど急ぎたい人、休日の限られた時間しか使えないような人は時間を買う気持ちで揃えても後悔はないと思います。
ちなみにコンプレッサー、僕はバイクレストアの経験上から、「デカいは正義」ででっかいのを買っちゃったんですけど(タンクがデカいとそれだけ作業が効率的)これは失敗でした。
フィニッシャ―はそこまでの量の圧縮空気を必要としない上、家じゅうあちこちに持ち運んで使うものなので、コンプレッサーは軽量なものを選ぶべきです。10キロちょっとくらいの重さで選びたいところです。
はじめは興味だったんですが、こんなに有用な道具だとは…
壁貼りくらいでしか使わないよなぁーと思っていて、正直「使ってみたい」という気持ちだけで買ったのですが、実際には、一部床貼り、壁仕上げ、扉作り、小物作りなど、あらゆる場面で活躍する使える工具でした。
(妻には「必要」と説いていた)
そして、早いし仕上がりがキレイ。こんな良いものを使っていたなんて、プロはずるいぜ。
特に扉づくりなどで3mmのベニヤを貼るときは、このための道具だ!と思いましたね。だって3mmのベニヤなんてビスを持ち出すのはちょっと大げさすぎる。かと言ってタッカーでは弱すぎるし、接着だけってのも少し不安。フィニッシュネイルはまさにその隙間を突いてきたのでした。
使わない人は一生使わない工具でしょうけど、僕はもう、一生手放せる気がしないのです。みんなもインパクトばっかり崇めてないで、フィニッシャー使いましょう。